2017年8月13日日曜日

3Dプリント用金属市場規模が 2028 年に 120 億ドル相当に達する見込み

英国ケンブリッジシャー州発:調査会社 IDTechEx Ltd はこのほど、3Dプリント市場関連の最新報告「 3D Printing Metals 2018-2028 Technology and Market Analysis 」で、3Dプリント用金属市場規模が 2028 年には 120 億ドル相当に達するとする予想と分析を公表した。

それによると、金属3Dプリンター市場において最も占有率が高いのは直接金属レーザー焼結方式( DMLS )で、2016 年末時点の総導入ベースで市場占有率が 84 % と首位。以下、電子ビーム積層( EBM )、指向性エネルギー堆積( DED )、バインダージェッティング( BJ )の主要 4 技術が断片的に上位を占めた。

同報告はまた、金属3Dプリンターベンダースタートアップの筆頭格として Desktop Metal を挙げ、同社が 2015 年以降に調達した資本総額は、金属3Dプリンターベンダー業界全体が調達した資本総額の半分近くにまで達したという。

同報告は、2016 年時点では商用化前の段階に留まってはいるものの、液状金属堆積技術、金属 + ポリマーフィラメント押出方式および電気めっきといった次世代金属3Dプリント技術の可能性についても分析している。

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2017年8月11日金曜日

Microsoft 、3Dモデル共有サイト「 Remix 3D 」に新機能追加

米国ワシントン州発:Microsoft は現地時間 8 月 3 日、同社3Dモデル共有プラットフォーム「 Remix 3D 」に新機能を追加するアップデートを実施した。

今回のアップデートで同サイトに追加実装されたのは「パーツ」と「リミックス」タブ。「パーツ」タブでは表示されている3Dモデルを構成する各パーツを独立して表示し、欲しいパーツのみダウンロードしたい時に便利な機能となっている。

「リミックス」タブは表示されているオリジナル3Dモデルに共有コミュニティメンバーがどのように再利用 / 追加 / 改変したかが一覧表示され、オリジナル作成者をはじめとする全てのユーザー名がクレジット表示される。「 Remix 3D 」サイトは同社の「 Windows 10 Creators Update 」で実装された「ペイント3D 」とシームレスに利用できる。

一方、同社はスマートフォンのカメラで撮影した画像をスキャンして3Dモデルを自動生成するモバイルアプリ開発を既に公表している。このアプリは Windows 10 Mobile の他 iPhone などマルチプラットフォームに対応予定だが、具体的なリリース時期は現時点では明らかにされていない。




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2017年8月5日土曜日

3Dプリントモデルで手術時間が約 25 % 短縮に

米国カリフォルニア州発:カリフォルニア大学サンディエゴ校( UCSD )の研究者グループはこのほど、9 - 16 歳の成長期の子供に多い股関節形成不全手術に3Dプリントモデルを使用した場合とそうでない場合との比較検証実験を行い、3Dプリントモデル使用で手術時間が約 25 % 短縮されることが分かったと機関誌 Journal of Children's Orthopaedics発表した。

実験を行ったのは Vidyadhar Upasani 博士ら同大学の生物工学研究者および Rady 子供病院の小児科医らのグループ。Upasani 博士らは 10 名の患者を二手に分け、5 人には3Dプリントモデルを使用した外科手術計画を立て、残り 5 人には従来通りの施術計画を立てた。またそれとは別に 2 名の外科医に 5 人の患者を従来通りの施術計画を立てさせた。その結果、3Dモデル使用の場合は従来手法を用いた 2 つの被験者群より 38 - 45 分手術時間が短縮され、これは手術 1回当たりの費用が最低でも約 2,700 米ドル軽減されることになるという。

大腿骨頭滑り症( SCFE )は毎年、米国の 11 歳の子供うち約 10 万人が罹患すると言われ、特に肥満児の増加に伴い年々その数は増加傾向にある。従来方法では執刀個所を様々な角度で X 線撮影して大腿骨末端部の矯正術を決定していたが、手術中の患部は直接目視できないため施術中も X 線撮影が必要で、 X 線被曝の問題がある。加えて時間がかかるうえ、患者に対してどのような手術になるか事前説明可能な、あるいは執刀医の確認のための物理模型もない。

3Dプリンター導入費用は約 2,200 米ドルだが、一度導入すれば手術 1 回につき約 10 ドルしかかからない。Upasani 博士によると検証結果に非常に気をよくした Rady 子供病院では既に3Dプリンター導入済みで、同博士によれば「3Dプリントモデルはとても役に立っており、今ではこれなくして手術計画は立てられない」。

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2017年7月29日土曜日

セラミック3Dプリントで次世代燃料電池を開発中

スペイン・カタルーニャ州発:カタルーニャエネルギー調査研究所( IREC )は現在進行中のプロジェクト「 Cell3Ditor 」で、セラミック3Dプリントによる次世代燃料電池の開発に取り組んでいる。

「 Cell3Ditor 」は環境に負荷をかけないセラミックス向けマルチマテリアル技術を援用して、固形酸化物形燃料電池( SOFC )を開発することが目的のプロジェクト。SOFC は現行の燃料電池では最も高温( 700 - 1000°C )で動作する。全て固形のセラミック素材でできており、発電効率も高い。

この技術の課題はセラミック素材の耐久性とコスト効率および 100 以上もの工程からなる複雑かつ時間のかかる製造法だが、同研究所ではセラミック3Dプリントが課題克服の切り札となるかもしれないと期待する。SOFC を現行方式で組み立てた場合、製造コストは約 480 万ユーロと見積もられ、これが SOFC 導入と多様な応用への足かせとなっている。3Dプリントで SOFC コンポーネントが製造できれば複雑な製造工程も劇的に単純化され、同時にコスト削減も達成可能となり、大量生産の道も開ける。

同研究所には市販の SLA 3Dプリンターを改造したセラミック専用3Dプリンターとして導入されている。この3Dプリンターはマルチマテリアル対応で、概算で5kW 出力の SOFC が 4 基同時に製造可能で、年間 1,000 基の製造も可能。最終製品コストは 1 基当たり約 500 ユーロ以下になる見込みで、これは標準的製造方式の 59 % 減になるという。

同プロジェクトは「燃料電池 / 水素電池合弁事業」を通じて EU の資金提供を受けており、セラミック3Dプリンター製造の 3DCeram をはじめ Hygear Fuel Cell Systems、Promethean Particles、Saan Energi などの欧州の先端企業とデンマーク工科大学、ラグナ大学などが参画している。

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2017年7月26日水曜日

3Dプリントフードで野菜嫌いの子どもも健康に

イタリア・プーリア州発:フォッジャ大学の研究者グループはこのほど、野菜嫌いの子どもたちに野菜を混ぜた食材を3Dプリントにより見た目を一変させることで食生活が改善されるか検証実験を行い、その結果を国際食品工学協会( ISFE )機関誌 Journal of Food Engineering 電子版に発表した。

実験は果物と野菜数種とをブレンドしたペーストをフード3Dプリンターで子どもたちの好きな生き物の形に変えて出力し、これを小学生の一団に試食してもらった。たとえばバナナ、白豆、キノコ、牛乳をブレンドした食材を3Dプリントでタコの形に成型したものを供した。

その結果、野菜や果実が3Dプリントフードになったことで子どもたちの反応もよく、同グループは今後はこのような3Dプリントフードが学校や家庭で一般的な食品になるかもしれないと期待する。

同グループ主幹の Carla Severini 氏の話「この3Dプリントフードの基盤は鉄、カルシウム、ビタミンD を含む原材料で、子どもは見向きもしないが、タコの形になると話は変わってくる」。

また同グループは魚類やカリフラワーでも同様の検証を行いたいとし、将来的にはタンパク質の宝庫でありながら西洋ではなかなか食卓に上がらなかった昆虫ベースの3Dプリントフードの開発にも乗り出したい考えだ。

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2017年7月23日日曜日

3Dプリント製品強度を 275 % 高める画期的新技術を開発

米国テキサス州発:テキサス A & M 大学工学部はこのほど、カーボンナノチューブ( CNTs )とマイクロ波を使用して3Dプリント製品強度を飛躍的に高める新技術を開発したと発表した。

この新技術を開発したのは同大学材料科学 / 工学科博士課程に在籍する Brandon Sweeney 氏と、指導教官の Micah Green 准教授。両氏によると、特に FDM 型3Dプリンターで出力した製品には各層理面の剥落による損壊のために試作品製造用途に留まる場合が多いことから、同方式でプリントアウトした製品強度を実用に耐えられるレベルにまで高める技術の開発の必要性を感じたことが開発の動機だと述べている。

今回 Sweeney 氏らが開発した新方式は、熱可塑性ポリマー表面にカーボンナノチューブのコーティングを施し、プリントアウト時にマイクロ波照射により加熱することで溶着させるというもの。溶着工程で加熱されるのは樹脂のカーボンナノチューブのコート面のみで、TIG 溶接のような感覚で点溶接ができるという。

同氏らは現在、開発した新技術の特許を申請中で、既に地元企業にライセンス供与している。この方式の利点は3Dプリントとマイクロ波溶接とが同時に行えることで、破壊強度も従来の 275 % 増という飛躍的向上を達成したという。

今回の研究成果は Science Advances 電子版最新号に掲載されている。




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2017年7月16日日曜日

ISS 設置の3Dプリンターが高耐久 / 高耐熱素材対応に

米国発:Made In Space, Inc. はこのほど、国際宇宙ステーション( ISS )に同社が運搬設置した AM 設備( AMF )3Dプリンターが高耐熱性能に優れるポリエチレンイミン / ポリカーボネート( PEI / PC )素材でのプリントを開始したと公表した。

PEI / PC は航空宇宙用途に多用されているポリマー素材で、今後は ISS 内で高耐久性が要求される部品製造も可能になる。Made In Space 製の AMF でこれまで対応していたのは ABS および GreenPE 素材で、今回の PEI / PC の追加対応により、取り扱い可能な素材は 3 種類となった。PEI / PC の引っ張り強さは ABS のほぼ 3 倍あり、人工衛星の外装材や旅客機客室、医療分野に使用されている。同社が ISS に設置した AMF の最大造形サイズは 140 x 100 x 100 mm、解像度は0.1 - 0.44mm、垂直解像度は最大 75 μm 。

同社によると、PEI / PC 素材を現在開発中の「 Archinaut Development Program 」でも使用可能にすることも視野に入れている。同プロジェクトは3Dプリンターと数基のロボットアームとを組み合わせた組立自動化システムで、船外 / 船内活動用補修部品をはじめ、衛星の組立までも一貫して実行できるようにすることも可能だという。

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