2017年6月25日日曜日

ピッツバーグ大学が船舶用金属パウダー新素材を開発中

米国ペンシルベニア州発:ピッツバーグ大学工学部スワンソン校の研究者グループはこのほど、米国海軍研究所( ONR )から船舶建造用の次世代金属3Dプリント用金属素材開発資金として 449,000 米ドルの提供を受けた。ONR による開発資金提供は今後 3 年間続く。

今回、資金提供を受けたのは同校機械工学 / 材料科学科助教 Wei Xiong 氏らの開発グループ。同グループで開発中の3Dプリント用金属パウダー素材は高剛性低合金( HSLA )素材で、3Dプリント用として初の HSLA パウダーだという。

この金属新素材は損傷を受けた船舶の洋上補修に最適だと Xiong 氏。「船内に金属加工用 AM 装置を設置しておけば、理屈の上では帰港せずに航行中に補修することができる」。開発中の船舶用金属パウダー素材は、特に耐腐食性能の極めて高いことが要求される。

同時に、航行中の補修に乗員が使用するための専用ツールキット開発も進行中だが、こちらのほうは詳細は明らかにされていない。

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2017年6月17日土曜日

RICOH JAPAN が独 EnvisionTEC 3Dプリンター製品等の国内販売を開始

日本発:RICOH JAPAN Corp. はこのほど、独3Dプリンターベンダー大手 EnvisionTEC GmbH と同社製品の日本国内における販売代理店契約を締結したと発表した。

発表によると RICOH JAPAN は今年後半にも EnvisionTEC の産業用3Dプリンターをはじめ、研修プログラムやサポートなど関連サービスも合わせて提供する。RICOH JAPAN が EnvisionTEC 製品の国内販売に乗り出す決め手となったのは、Envision の持つ DLP および 3SP 特許技術搭載の3Dプリンターによる精確で仕上げ精度の高い製品出力能力だという。 EnvisionTEC は今年に入り同社主力製品「 Prefectory 」第 4 世代ラインを発表している。

RICOH JAPAN は長年に渡り金型や試作品製造で3Dプリンターを使用してきた実績があり、EnvisionTEC 側は RICOH の持つ代理店ネットワークをアジア地域での販売強化に役立てられる利点がある。一方で RICOH JAPAN は 2015 年、同社初となる SLS 3Dプリンター「 RICOH AM S5500P 」を市場に投入し、同製品は既に Daimler や CRP Group などの企業が納品している。

RICOH JAPAN が国内販売する EnvisionTEC 製品は今月 21 - 23 日に東京ビッグサイトで開催される「日本ものづくりワールド / 第 28 回 設計・製造ソリューション展( DMS )」に出品される。

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2017年6月14日水曜日

HP、中国を含むアジア太平洋地域での3Dプリントソリューション販売拡大へ

中国・上海市発:HP Inc. ( NYSE:HPQ )はこのほど、中国企業 2 社と販売代理店契約を締結し、中国本土や韓国、日本を含む東アジア地域での3Dプリントソリューション販売拡大を表明した。

今回、同社と代理店契約を結んだのは浙江省杭州市に本拠を置く3Dプリンターベンダー Shining 3D ePrint Tech Co. Ltd. と山東省青島市に本拠を置く同国大手3Dプリントソリューションプロバイダー Infinite 3D Printing の 2 社。Shining 3D ePrint はアジア、北米 / 南米、欧州、中東地域約 70 数か国に 1 万人以上の顧客を抱える大手ベンダーで、今後は HP の Jet fusion 技術搭載機および関連ソリューションシステムを同社が中国国内に持つ 50 以上の販売拠点で取り扱う。

また HP はこの 2 社のネットワークを軸に中国国内だけでなく韓国、日本、シンガポール、オーストラリア各国でも商用ソリューションおよび再販プログラム強化に乗り出す計画だ。同時に HP は北京市、杭州市、青島市、上海市、蘇州市、台北市、東京都、シンガポール市、メルボルン市などに3Dプリントレファレンス / 体験センターも設立する計画だ。

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2017年6月9日金曜日

Formlabs、同社初のSLS 3Dプリンター「 Fuse 1 」を発表

米国マサチューセッツ州発:Formlabs はこのほど、同社初となるベンチトップ SLS 3Dプリンター「 Fuse 1 」と生産自動化ソリューション「 Form Cell 」を発表した。

「 Fuse 1 」の最大造形容積は 165 x 165 x 320 mm で、使用素材は粉体ナイロン( PA 11 / 12 )で、同社によるとナイロン素材は軽量、低コストで耐熱性能 / 引張強度にも優れており、パウダー素材中で造形するためサポート材も不要、また使用済み素材のうち最大 50 % が再利用可能な省資源設計。レーザー光源は波長 1,064 nm、レーザー焦点サイズ 200 µm( FWHM )、出力 10 W。本体のみの販売予定価格は 9,999 米ドルで、クリーニングシステムなどのセット販売価格は 19,999 米ドル。

同時発表された「 Form Cell 」は同社の SLA 3Dプリンター「 Form 2 」と自動洗浄装置「 Form Wash 」、産業ロボットガントリーシステムおよび遠隔監視システムを統合した生産自動化ソリューション。また新開発の自動生産支援ソフトウェアにより、3Dプリント自動スケジューリング、プリントエラー検出、遠隔工程管理およびパーツ / シリアルナンバーの自動付与などの同一工程の繰り返しプロセスから手作業を徹底的に排除したとしている。

現在「 Fuse 1 」および「 Form Cell 」は企業顧客を対象とした製品テスト中で、テスターには Google も含まれている。

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2017年6月5日月曜日

「バイオニックスキン」デバイスへの応用も可能な新3Dプリント技術を開発

米国ミネソタ州発:ミネソタ大学の研究者グループは非平面上にプリント基板を含む3Dプリント製品を作成する新技術を開発し、専門誌 Advanced Materials 電子版に発表した。

開発したのは同大学機械工学部准教授 Michael McAlpine 氏らのグループ。同氏によると、この技術が実用化されれば外科手術ロボットの触覚センサーや人工装具に埋め込んで装具のつけ心地の改善に役立てたり、人体に直接埋め込むウェアラブルセンサー / デバイスへの応用も可能だとしている。手術ロボットへの応用では、ロボットの「触覚」を執刀医にリアルタイムでフィートバックし、内視鏡ファイバーカメラを使用する方法では不可能だった施術も可能になるという。

同グループはまず多機能3Dプリンターの開発から始めた。これは 4 基のノズルヘッドからベースとなるシリコン層、回路層、加圧センサー、サポート層を特殊インクで積層して造形するというもの。従来、電子部品の製造にはクリーンルームや大規模な設備が必要だったが、この方式なら大幅なコストダウンも図れる。多機能3Dプリンターおよび特殊インクの開発には 2 年かかったという。McAlpine 氏は 2013 年、ナノマテリアルと導電素材とを組み合わせて人工耳を3Dプリント作成したことで国際的に評価されている。

McAlpine 氏の話「このような『バイオニックスキン』は外科手術ロボット用途に限らず、歩行性能や周囲の環境に適合した動作の向上にも役に立つだろう」。

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2017年5月26日金曜日

3D CAD ファイルに「盗用」を防ぐ埋め込み技術を開発

米国ニューヨーク州発:現在の積層造形技術( AM )は多くのインターネット上のクラウドリソースやクラウドベースソフトウェアに強く依存している。ニューヨーク大学工学部タンドン校准教授 Nikhil Gupta 氏ら 3 名のグループはこのほど、3D CAD ファイルに意図的に仕込んだ欠陥によって知的財産の「盗用」を防ぐ技術を開発したと専門誌 Materials & Design 電子版に発表した。

Gupta 氏のグループによると、3D CAD ファイルを3Dプリンターに送る際に使用される一般的な stl ファイルに格納される解像度やスライス制御、造形ベッド作動方向などの制御情報を一部加工し、本来のパラメーター以外の不正な条件下でプリントを試みた場合にのみ完成品に欠陥が出現する、というもの。この加工の施された stl ファイルを第三者が不正に取得してプリントにしようした場合、埋め込まれた「欠陥」の情報がそのままプリントアウトされるという。同グループは正当なパラメーター設定の3Dプリンターでプリントアウトして出力したキューブ形状のオブジェクトと、パラメーター設定のない3Dプリンターで出力したオブジェクトを検証した結果、後者の場合は本来充填されているはずのオブジェクト内部に穴が開いた状態でプリントアウトされた。

Gupta 氏の話「ファイルやクラウドリソースの保護には暗号化技術やパスワード保護といったサイバーセキュリティ技術が使用可能だが、CAD ファイル自体を盗まれたらどうしようもない。今回開発した新手法は流出した CAD ファイルの高精度プリントアウトを困難にするもので、これは大きなアドバンテージとなるはずだ」。

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2017年5月17日水曜日

ルーマニアの大学が3Dプリントで航空機エンジンを試作

ルーマニア・ブラショヴ県発:トランシルヴァニア大学の研究者がこのほど、世界で初めてとなるほぼ全てが3Dプリント製の航空機用エンジン試作に成功した。

この研究者は同大学の Valentin Stamate 氏。試作したエンジンは 2 ストロークサイクル( 容積 10 cm³ )で、回転数は 10,000 / rpm。使用したのは粉末焼結積層造形方式( SLS / SLM )の金属3Dプリンターで、鉄、アルミ、青銅 / 鉄パウダーを使用してほとんどのパーツを3Dプリントで製作した。3Dプリントで製作できなかったのはプロペラおよびプロペラヘッド、スパークプラグ、軸受、ネジ / ナットなど。試作にかかった費用は 20,000 ユーロで、全額を同大学が負担した。 Stamate 氏は 2 年前に教職を辞して、現在は3Dプリントエンジンの研究開発に専念している。

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