「価格は 3000 ドルもしなかった。3Dプリンターの価格は下がり続け、 もはや世間の人が考えているほど高くはない」と、 同図書館システム管理者 David Costa 氏。「他地域の図書館ではすでに 3Dプリンター導入の事例が多くあり、 利用者サービス差別化の一環として、われわれも導入を決めた」。3D プリンター導入済み図書館 でもっとも多く採用されていたのが MakerBot 製だったので、同図書館でも MakerBot 製品を選択したという。
今回、 購入したプリンターは、10月30日にオープンした Space@Sparta という新しい体験型イベントセクションの呼び物の一つだ。 ここに来れば、だれでも気軽にモノ作り体験ができる。「 当館ではこれまでずっと、学びのスペースを提供してきた。 3Dプリンター導入も自然の成り行きだと言える。 プリンター導入は当館を利用される地域住民の要望でもあ ったし、地域住民に新しいことにトライしてもらう機会を与える一助にもなる。いずれ は新開発した試作品のテストをしたいデザイナーや、 なにかのプロジェクトで活動する学生らが最大限有効活用するだろう」。
マサチューセッツ州アンドーヴァーに住む Chris Larson 氏もそんな利用者の一人だ。「 はじめは子どものために1台購入するつもりだったが、 ここに来ればプリンターはあるから、その必要はないかな。 もっとも使うのに順番待ち、なんてことがなければの話だけど」。
スパータ公共図書館が導入した機種はデュアルヘッド仕様なので、 同時に2色のプリントができる。 用意されているフィラメントは現在6色だが、 今後は色数をさらに増やすと Costa 氏。2.5cm 四方の物体の造形で消費されるフィラメントの長さは、約 30cm だ。
同図書館では現在、3Dプリンター講座を週3日開催しているが、11月分はすべて予約で埋まっているという。 各受講者が確実にプリンターを操作できるようにするため、 同講座では一回当たり受講者数を3人に限定している。
Costa 氏によれば、3Dスキャナー購入も検討中だという。 導入済みのプリンターと組み合わせれば、 造形したオブジェクトを丸ごと複製することも可能になる。
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