2013年11月24日日曜日

大学間で 3Dプリンター導入競争 ?! 

このほどサンディエゴで開催された米国機械学会( ASME )の年次国際学会および展示会で、3Dプリントおよび 3Dプリントによるもの作り革命が今後の生活にどのような影響を与えるかについて議論が交わされた。

McKinsey Global Institute のレポートによれば、今後のわれわれの暮らしや仕事、世界経済に影響を及ぼす可能性のある 12 の技術のひとつが 3Dプリンティングだという。

そして米国機械学会長 Madiha Kotb 氏も、各大学は最新の 3Dプリントおよび 3Dプリントによるもの作りを積極的に取り入れるべきだと指摘する。理想的には、K-12( 幼稚園から高校まで一貫して受けさせるカリキュラム )にも取り入れるべきだとも述べている。

米国内の各大学では、3Dプリントを体験してもらうスペースを設ける動きが広まりつつある。いずれも図書館内に体験スペースを設置するケースが多い。

ニューハンプシャー大学やアラバマ大学、およびイリノイ大学アーバナ-シャンペイン校ではすでに 3Dプリンター体験コーナーを設置済みで、学生も教職員も共に 3Dプリンターの使用法や造形を学べる。アラバマ大学の場合、53 人の学生がプリンター操作を学び、体験スペースを利用した学生や地元住民の反応も極めて前向きなものだった。イリノイ大学アーバナ-シャンペイン校では MakerLab を開設、以来約 1,000 人が訪れたという。

一方、名門私立ジョージタウン大学やエモリー大学のキャンパスには 3Dプリンティング技術体験のできる場所は用意されていない。3Dプリンターのない大学は、大学進学予定者とその保護者から進路希望から外される可能性もある。

Lorna Sheridan 氏は、カリフォルニア州のソノマ・アカデミーの 3Dプリントクラスで製作に没頭する高校生の息子の姿を見て、胸踊らせている。息子の進むべき大学選定に当たっては、3Dプリンティングのような最新技術に投資しているかどうかをまず見極めるという。