2014年3月23日日曜日

3Dプリントで「復元」した嘴でペンギンを救え! 

ポーランド発:ワルシャワ市立動物園( ミエイスキ動物園 )にいる1羽のペンギンが、今、ポーランドの科学者チームによる救援作戦を待っている。

このペンギンは約1か月前に仲間との争いか転落など不慮の事故が原因で、嘴の下側部分を失ってしまった。動物園によると、新しく人工の嘴を接合しない限り羽繕いや餌を食べることもできなくなり、生存が難しくなるという。

そのとき、たまたま同動物園に3Dプリンターの売り込みで訪れていた 事務用品販売会社 MTT Polska の社員 Bartek Jarkiewicz 氏は、動物園側からこの哀れなペンギンのことを聞かされた。同氏はさっそくポーランドの3Dプリンターベンダー Omni3D の科学者チームと連携して、このペンギンを救うプロジェクトを立ち上げ、この救援プロジェクトの責任者になった。

Jarkiewicz 氏らペンギン救援チームはまず死んだペンギンの嘴の3Dスキャンデータから寸法や形状といったデータを取り、生物分解性樹脂を使用して来週にも嘴の「復元」に着手する予定だが、残った部分の損傷は悪化し、接合作業は難しいという。

動物の失われた部分を3Dプリンターで「復元」するこのような試みは欧州では今回のポーランドが初めての事例で、世界的には2例目になるという。最初の事例は 2012年、米国のハゲワシで、やはり失われた嘴部分が復元されている。

[ 追記:WSJ によると、その後このペンギンの嘴は自然に生え始め、3Dプリントした人工の嘴は不要になったという ]

参照元記事1.
参照元記事2.