2014年4月7日月曜日

独 SLM が新規株式公開へ

ドイツ発:ハイエンド3Dプリンターメーカー SLM Solutions は、フランクフルト証券取引所に新規株式公開( IPO )を計画している。同社によれば、IPO によって、7,500 万ユーロ( 約106 億円 )の資金調達が可能となり、さらなる飛躍が見込めるという。

3Dプリント技術自体はすでに四半世紀以上の歴史があるが、Stratasys が所有していたFDM などの主要特許が 2009年に失効したのを機に一気に普及し始めた。3Dプリンターの持つ潜在力に対する関心が高まる中、SLM は株式を上場することになる。

3D Systems、Stratasys、ExOne、Voxesljet AG といった大手3Dプリンターメーカーは、従来、メーカーの生産現場で使用されていたこの技術を一般コンシューマー市場向けにシフトさせ、連動するようにこれらの企業の株価も急伸するようになった。

リューベックに本拠を置く SLM は、選択的レーザー積層造形( SLM )を専門とする3Dプリンターメーカー。これは、金属の微粒子粉末にレーザーを照射して、3次元オブジェクトを生成する方式だ。

株式上場は通常、企業の上場発表から4週間後になる。

SLM は今回の IPO に向けて Credit Suisse、Deutsche Bank の両行とすでに契約を結んでいる。他にも BHF、Conaccord Genuity、Equinet Bank AG といった金融機関とも連携して上場準備を進めている。

同社の 2013年会計年度の売上は 2,160万ユーロ( 約 30 億 5,000万円 )で、「利払い前・税引き前・減価償却前・その他償却前利益(  EBITDA  )」は 250万ユーロ、純損失は 40万ユーロだった。従業員数は 80人で、主要取引先は自動車、航空、建設、家電、歯科医療産業など幅広い。

昨年、企業買収の DPE Deutsche Private Equity グループが同社株式の 57%を保有し、現在も資金供給を続けている。残りの株式は創業者らが所有している。同社の広報担当者は IPO に際し、現在の株主たちが、保有している同社株を市場に売却するかについては不明、としている。

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