2014年5月12日月曜日

食糧問題もこれで回避?! 昆虫+3Dプリンター

ロンドン発:ロンドン サウスバンク大学の研究者 Susana Soares 氏らのチームは、環境に優しい高タンパク食品としての「昆虫」と3Dプリンターとを組み合わせて、世界的な食糧問題に対処するプロジェクトを進めている。

「環境への負荷という観点から見ると、昆虫食はまさに理想的」と、Soares 氏。「現時点では最も持続可能性のある高タンパク食品だ」。

同氏のチームが取り組んでいるのは、粉末状にした昆虫をクリームチーズと混ぜ合わせ、ペースト状にした後、食品用3Dプリンターに投入して様々な素材に加工する研究。

昆虫は栄養の宝庫だ。たとえばコオロギを4匹摂取するだけで、大きなグラス一杯分の牛乳と同等のカルシウムが得られる。フンコロガシ1匹にはステーキ1枚分よりも多くの鉄分が含まれているという。

「フォンダンペーストにコナムシの粉末を混ぜ、3Dプリンターで加工するという研究もしています。コナムシの幼虫だけで摂取必要量のタンパク質の 40-50%も得られるのです」と、共同研究者の食品科学者 Kenneth Spears 氏。「3Dプリンター業界は、いずれ電子レンジの隣りに食品用3Dプリンターが各家庭に1台常備されると見込んでいる。そこに『昆虫』メニューが追加されない理由などありません」。
国連食糧農業機関( FAO )は、世界人口は 2050年までに 90億人を突破すると予測している。これだけの人々を養うためには、世界全体の食糧生産を 70%まで引き揚げ、途上国での食糧生産を倍増することが必要としている。

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