2014年5月13日火曜日

Shapeways が3Dプリント活用の貴金属造形品に金も追加

米国発:オンライン3Dプリントサービスで取り扱い可能な素材は銀、真鍮、青銅、鉄など、今ではその点数も多くなっている。3Dプリントサービス大手の Shapeways はこのほど、14カラットの金もそのラインアップに追加することを決めた。これで宝飾デザイナーやメイカーたちは、古代から宝飾品として使用されてきたこの貴金属についても、従来の手法ではできなかった複雑な幾何学デザインの造形を施すことが可能となる。

Shapeways の方式は変則的で、まず3Dプリントした蝋で製品モデルを作る。蝋のモデルを容器に入れ、そこに液体プラスターを流し込む。プラスターが固まったのちに炉で熱して蝋を溶かし、残った空洞に金を流し込み、冷え固まったところで外側のプラスター層を壊して取り出す。それを入念に研磨して完成品になる。

一方、マサチューセッツ州サマーヴィルに本拠を置く貴金属製品デザイン会社 Nervous System は「Kinematics」を発表している。こちらは 18カラットの金を複雑な形状に造形、互いに連結し合うインターロックタイプの宝飾品だ。個々の部品は固い金でできているが、全体としては一枚のなめらかな布地のように動く。3Dプリンティング コンサルタントの A3DM 3Dプリンティング会社 Cooksongold と共同開発した。Kinematics」製品はダイレクト金属レーザー焼結方式( DMLS )の3Dプリンター「Precious M 080 Laser Sintering Machine 」で造形される。Nervous System は目下、この DMLS を使用した「Kinematics」の特別製品を開発中とのこと。

ただし、これら金素材の3Dプリント宝飾製品の価格は決して安くはない。 Shapeways の場合、25mm( 1インチ)四方の造形品で 1,000米ドル。

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