2014年7月28日月曜日

3D CADと3Dプリントで手軽にハンドメイド靴を

オランダ発:靴を購入する際、高価でも自分の足にジャストフィットした手作りの一品を選ぶ客層と、あくまで価格の安い大量生産品にこだわる客層の二手に分かれるらしいが、3Dプリンターを活用してハンドメイドの靴をその場で作り、手頃な価格で販売する新しい小売モデルがこのほど登場した。

現在、この新たなサービスをオランダとベルギーで試験展開するスタートアップ Don’t Run-Beta は、オランダでデザインを学ぶ学生だった Juan Montero、 Eugenia Morpurgo 両氏によって設立された。3D CAD で靴の型を設計し、その型に基づいてレーザーカッターと3Dプリントで実際の製品をその場で生産、販売する仕組み。同社のこの販売方式では、靴の小売店舗がそのまま靴の生産工房になる。

従来のハンドメイド方式では型紙が2枚必要だが、このシステムではすべてデジタルデータなので型紙の保管も不要で、無駄な在庫は一切抱え込まずに済むという利点がある。また同社によればこの方式が一括採用された場合、生産過程で生じていた廃棄物総量も 75%カットできる見込みだという。もちろん補修も簡単に行える。

目下、靴が一足完成するまでにかかる時間は1時間ほどだが、Montero 氏ら同社チームはさらなる短縮を目指す。また同社は現在、3Dプリントを活用した同様のシステムをアパレルとアクセサリー生産販売にも応用できないか取り組んでいる。

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