2014年8月4日月曜日

3Dプリンターで作った「子供の城」

米国発:ミネソタ州在住の Andrey Rudenko 氏は3Dプリンターの RepRap の技術とソフトウェアを利用して、3D CAD データから直接、セメントと砂の混合物を 20mmX5mm で積層可能な3Dプリンターを独自に開発した。

同氏によれば、今回の「子供の城」は試作品で、この結果をもとにいずれは2階建て住宅を建設したいという。こちらの方は、1日で建造された中国の3Dプリント住宅を上回る規模になるとしている。

「24時間以内でチープな家を作る気はない。長年、建築に携わってきた者として、将来においても問題の発生しない高品質の住宅をじっくり建てることの方が重要だ」と同氏。

「子供の城」は全工程を Rudenko 氏邸の庭で出力されている。真夏の 35°Cの戸外では、出力されたコンクリートはすぐ固まる。

この「城」は大人が歩いて中に入れるほどの大きさがあり、城内部の高さ 50cm の部屋ひとつ出力するのに8時間かかったという。

「出来はまだ完全とは言えない。プリンターを停止させると壁面のコンクリート層の仕上がりが揃わず、美しくないが、連続稼働させればコンクリート層の出来は素晴らしい」。

Rudenko 氏は自身が開発したこの住宅用3Dプリンターを用いたプロジェクトを、他の建築家や建設技師、3Dプリンター愛好家らと共同で行いたいと考えている( Rudenko 氏の連絡先は、下の動画の最後に表示 )。

住宅用3Dプリンターの開発競争がこのまま続けば、理屈の上では開発途上国に住む人々に安価な住宅提供が可能になり、ひいては建設業界そのものを一変させる可能性がある。

またスロベニアの BetAbram は、最大 144 m² の建築面積を持つ住宅を建設可能な世界初の商用住宅造形3Dプリンターを開発、来月にも販売予定だ。



参照元記事


[ その後、この「こどもの城」は無事完成した ]