2014年9月23日火曜日

3Dプリントで天体望遠鏡も DIY の時代へ

英国サウスヨークシャー発:100 GBP( 約 17,800円 )で、誰でも天体望遠鏡が自作できる ―― ただし、それには少なくとも約4倍の価格の3Dプリンターが必要だ。

シェフィールド大学の3名の研究者がこのほど、3Dプリンターで製作可能な天体望遠鏡「PiKon」で撮影した画像を公開した。3Dプリンターで製作された望遠鏡によって天体が撮影されたのは、今回が世界で初めて。

この天体望遠鏡を制御する頭脳は、たった 25 GBP の Raspberry Pi。Web 上で誰でも入手可能な基板だ。レンズやミラーといったパーツもすべてオンラインで手に入る。この Raspberry Pi 制御の小型カメラをミラー焦点位置に搭載しているので、望遠鏡そのものが天体カメラになっている。

拡大率は 160倍で、月や惑星、銀河や星団までもクリアに観察できる。その性能は、10倍の価格帯の望遠鏡以上だという。

この「PiKon」は、アイザック・ニュートンが 1668年に製作した反射望遠鏡のデザインに基いて製作された。凹面鏡に反射した映像をRaspberry Pi 受光素子( レンズは取り外されている )で受ける仕組みだが、カメラのマウント部分が3Dプリントによって作られている。

「テクノロジーの民主化、ということ。この望遠鏡は安価で製作でき、誰もが使える」と、英国物理学会会員で開発者の1人 Mark Wringley 氏は述べている。「PiKon」の3次元データも近日中に一般公開する計画だ。

参照元記事1
参照元記事2
参照元記事3.