2015年3月8日日曜日

サポート材除去時間を大幅短縮する Almco「 RCWB-36E 」

米国ミネソタ州発:FDM 方式3Dプリンターによるラピッドプロトタイピング工程において、最大のボトルネックがサポート材除去を含む仕上げ工程だろう。アルバートリーに本拠を置く金属加工仕上げおよび洗浄機械ベンダー Almco の「 RCWB-36E 」は、3Dプリント製品出荷の高速化と低コスト化を促進する切り札となるかもしれない。

従来、サポート材除去用として使用される洗浄機は、3Dプリント オブジェクトを 70°C 近くまで加熱した水酸化ナトリウム水溶液( 苛性ソーダ水 )に浸して洗浄し、それを循環して再利用する方式が一般的。「 RCWB-36E 」では、水酸化ナトリウム水溶液を使用する点では従来方式と同じだが、食器洗浄機のように、3Dプリント製品を載せたターンテーブルが低速回転し、壁面のノズル列から低圧の洗浄液が大量にスプレーされる。洗浄液に浸さないので乾燥も早く、内部の隙間に洗浄液が滞留することもない。

Almco によれば、3Dプリント製品の形状および大きさにもよるが、従来の除去方式では4-15 時間はかかっていたサポート材除去が、「 RCWB-36E 」では約 90 分で完了するという。製品内部の残留成分を吹き飛ばすためのブロワーも内蔵しているので、併用することで更なる時間短縮が見込めるとしている。

「 RCWB-36E 」は、3Dプリント オブジェクトの最大高さ 30-50 インチ( 76.2 - 127 cm )、ターンテーブル径 24-72 インチ( 60.96 - 182.88 cm )までの範囲内で最適な組み合わせを選択可能。使い方は、3Dプリント製品をターンテーブルにセットしてカバーを閉じ、「洗浄サイクルスタート」ボタンを押すだけ。あとは全自動でサポート材除去および洗浄が開始され、面倒な後工程は一切不要だ。



参照元記事1
参照元記事2