2015年3月9日月曜日

ミシガン大学の学生が3Dプリンタブル トランペットのモデルデータを無償公開

米国ミシガン州発:楽器製作には熟練の職人技と良質の材料が不可欠で、それが楽器を高嶺の花にしている要因でもある。ミシガン大学で工学を学ぶ Daniel Olson 氏は先月、Thingiverse 上でほぼ全てのパーツが3Dプリント可能というトランペットの3Dモデルデータファイルを無償公開した( ただし、非営利目的利用に限る  )。

この3Dプリンタブル トランペットは、はめ込み式パーツ 17 点からなり、非3Dプリント部品はピストンバルブを動かす金属スプリング3つのみ。同氏によると、トランペット製造名門 Bach の「 Stradivarius 」シリーズをベースに設計したという。今回のトランペット製作に当たり、市販のデスクトップ型 FDM 3Dプリンターでは大きすぎて出力不能なパーツもあったが、同氏は RepRap ベースの大型部材出力可能な「 MendelMax 2.0 」を使用することでこの課題に対応した。

ただし音質と使い勝手について、Olson 氏は「正直なところ、かなり悪い」。市販のトランペットのような音質に達していないのは、ABS 樹脂でできているということにも原因がある。また出力にも相応の時間がかかり、完成まで2週間は見込んだほうがよいとアドバイスする。最も複雑な形状のパーツ出力には 17 時間ほどかかり、3Dプリント後の仕上げ処理も必須としている

このように Olson 氏は改善の余地は多々あるとしながらも、無償公開したことで、多くのユーザーの手で改良が加えられることを望んでいる。



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