2015年3月7日土曜日

Voxel8 が In-Q-Tel からの出資と技術開発提携を発表

米国マサチューセッツ州発:ボストンに本拠を置くスタートアップ Voxel8 は現地時間3月5日、ベンチャーキャピタル機関 In-Q-Tel からの戦略的出資および技術開発提携を公表した。同ベンチャーキャピタルからの出資総額は明らかにしていない。

Voxel8 は今年初め、電子回路を組み込んだプラスチック樹脂製品の3Dプリント出力を世界で初めて可能にした「 Voxel8 」の開発元( → 既報記事 )。同社に出資した In-Q-Tel はヴァージニア州アーリントン郡に本拠を置く、米国中央情報局( CIA )を含む米国内の諜報機関が 1999 年に設立した非営利投資機関。Voxel8 共同創業者の1人 Daniel Oliver 氏は、今回の出資により、「 Voxel8 」先行予約受付分と初回生産費用が賄えるとしている。「 Voxel8 」の販売価格は 8,999 USD。

同氏はまた今回の出資で、In-Q-Tel 側が同社の商品開発について口出しすることはないことも明言している。

Voxel8 は今年1月、Braemar Energy Ventures から約 200 万ドルの出資を受け、また事業計画コンペ「 MassChallenge 」からも5万ドルを獲得している。

In-Q-Tel のフィールド デプロイヤブル技術バイスプレジデント Megan Anderson 氏は、同機関の関心は Voxel8 が製品設計および生産工程に一大変革を引き起すリーダー的企業になるかにあるとし、次のように述べている。「Voxel8 の技術が実現したカスタマイゼーション化により、従来生産方式に付き物だった生産設備、在庫、供給プロセスといった制約事項抜きに新しいデバイスが手早く創出できるようになる」。

Oliver 氏も、今回の提携よって、たとえば同社が「 007 」シリーズに登場するようなガジェットを現実の商品として売り出すのではといった憶測を否定する。同氏によれば、Voxel8 社内では民間および軍事目的に共用可能な、斬新なデザインのアンテナといった製品開発の構想はあるとしている。

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