2015年6月30日火曜日

たった 10 秒で誰でもラテアートが作れるプリンター「 Ripple Maker 」

イスラエル / 米国発:テルアビブ市に本拠を置く Steam CC の子会社 Ripples は、ラテアートをプリントアウトする専用プリンター「 Ripple Maker 」をニューヨーク市で年1回開催される同市最大規模の家電展覧会 CE Week 2015 でこのほどお披露目した。

「 Ripple Maker 」は外形 8.5 x 10.5 インチ[ 約 22 x 26.6 cm ]で、「Ripple Pods 」と呼ばれる容器に装填された天然のコーヒー抽出物をインクとして押し出して、3Dプリンターと同じようにラテ表面の泡にスタンプする要領で描く。プリント時間はたったの 10 秒、人工添加物等は一切使用していない。ラテアートに使用するデザインは、同社が提供予定のクラウドベースの共有ライブラリから好みのデザイン / テキストを選び、それを Wi-Fi 経由で「 Ripple Maker 」にダウンロードしてカフェラテ / カプチーノ上に出力する。また、顧客が手持ちの画像やテキストをデバイスに直接転送してオリジナルのラテアートを作ることも可能だ。デザイン取り込み用モバイルアプリも無償提供される。

対応可能カップサイズは高さ7インチ、幅 4.5 インチ以内のものなら、デバイス側が自動調節してくれる。今年9月に発売開始予定で、当面は業務向けとして提供する。本体価格は 999 USD で、Ripple Pods と保証費として月間 75 USD のサービスプラン加入が必要。

Steam CC CEO の Yossi Meshulam 氏は次のように述べた。「ソーシャルメディア上で最もシェアされているのは、ラテアート画像だ。我々はラテアートをまったく新しい次元に引き上げようとしている。美しい物を相手に手渡した時、それを受け取った相手は他者と共有したくなるものだ」。

「 Ripple Maker 」は既に各方面から引き合いが来ているが、Lufthansa も年内を目処にファーストクラス / ビジネスクラスでの導入を表明している。



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2015年6月29日月曜日

簡単注文、お手頃価格の3Dプリント サインボード

アイルランド発:昨年ダブリン市に設立されたスタートアップ GaraGeeks は、簡単発注・低価格の3Dプリントサインボード通販サービスを提供している。

同社共同創業者 Niccolò Gallarati、Davide Viganò の両氏がサインボードを3Dプリントで制作するというアイディアを得たのは、友人に誕生日プレゼントを贈った時だった。「看板業界ではレーザーカッターや CNC ルータで制作するのが主流で、3Dプリントは皆無だった。3Dプリントで作って贈ったら、それを見た人が、どこで買ったのかと訊いてきた。ネットで検索したら、こういうサービスを提供している業者はなかったので、大急ぎでこの制作技術を完成させて事業化にこぎつけた」とGallarati 氏は言う

GaraGeeks の3Dプリントサインボードは耐久性の高い ABS 製。樹脂自体がカラー仕様なので、経年劣化による色剥げもない。発注は上記の同社オンラインショップで、サイズ、色、背面を透明にするか白にするかを選択し、ロゴ画像を送信するだけ。価格は、A4 サイズ / 厚さ 3 mm の商品が 90 EUR ~、A5 サイズ / 厚さ 3 mm の商品が 75 EUR ~ で、海外からも注文可能。オプションとして両面テープ、金属製取付器具も用意する。通常、1週間以内の納品体制だが、カラーの在庫がない場合はさらに日数がかかる。

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2015年6月27日土曜日

赤血球より小さい3Dオブジェクトが作れる超高解像度3Dプリンターを開発

韓国発:蔚山科学技術大学校( UNIST )の研究者チームはこのほど、ヒトの赤血球よりも小さい3Dオブジェクトを生成可能な超高解像度の3Dプリンターを開発したと発表した。

同研究者チームを率いる材料工学科教授 Jang-Ung Park ( 박장웅 )氏によれば、新開発の3Dプリンターは最高 0.001 mm 四方の超極細オブジェクトの出力が可能だという。ちなみにヒトの赤血球の大きさは 0.006-0.008 mm だ。

この高解像度を実現したのが、Park 教授らのチームが独自に開発した electrohydrodynamic inkjet printing と名付けられた新技術。通常のインクジェットプリンターとよく似た機構だが、装填されるのは極小オブジェクトを積層するために開発された特殊インク。

Park 教授によれば、エレクトロニクス産業、特に半導体製造工程への応用が期待できるとしている。この超高解像度3Dプリンターは現行のフォトリソグラフィー技術では困難なパターンの精密回路も製造でき、同時に部品点数のスリム化により、製造コストの大幅な削減も期待できるという。また、現行の半導体製造工程におけるフォトリソグラフィーは高温環境が必要だが、同教授らチームの開発したこの3Dプリンターは常温で製造可能な点も大きな特徴だ。

市販の一般的な3Dプリンターは積層の痕跡が残り、滑らかな表面加工は困難だが、Park 教授のチームの開発したこのような超高解像度3Dプリンターなら、そのような欠点も一掃できるかもしれない。

Park 教授の研究者チームの開発したこの新技術は、さらに薄いスマートフォン、テレビ、ノート PC、あるいはエネルギー低消費型軽量ガジェットが求められている中で、多方面において非常に大きな影響を与える可能性がある。

同研究者チームの研究結果は Advanced Materials 電子版に発表された。

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2015年6月26日金曜日

自動車製造に革命を起こすか? 3Dプリントスーパーカー「 Blade 」の挑戦

米国カリフォルニア州発:パロアルト市に本拠を置くスタートアップ Divergent Microfactories, Inc. は現地時間6月 24 日、世界初の3Dプリント プロトタイプ スーパーカー「 Blade 」を発表した。

「 Blade 」はシボレー・コルべットの半分以下という総重量 1,388 ポンド[ 約 630 kg ]のアルミニウム製ボディに、出力 700 馬力のガソリン / CNG 切り替え可能な4気筒ターボエンジンを搭載する。0-60 mph 加速はわずか 2.2 秒だ。

このプロトタイプは、ボディを3Dプリントによって一体成形するのではなく、シャシーを約 70 のノード( 接合部分 )に分けて3Dプリントする点が最大の特徴。このノード方式を採用することにより、半熟練工1人でシャシーを構成する全ノードがわずか 30 分で組み立てられ、しかも製造にかかる資本コストも従来工法の 1 / 50 に過ぎないという。各ノードはアルミニウム製で、それをカーボンファイバーのチューブで連結する。シャシー自体の重量も 30 kg を切り、これは従来工法による自動車シャシー重量換算で最大 90 % の軽量化に相当し、さらに耐久性や強度も向上したという。これはつまり、燃費の向上と道路摩耗の低減をも意味する。

同社 CEO Kevin Czinger 氏は、このプロトタイプ スーパーカーで示したかったのは、地球環境に多大な負荷をかけてきた自動車製造業界の変革にあると述べる。「さらにクリーンで、環境負荷の少ない車を求める社会の声は非常に大きくなっている。ただし、これらの車の生産工程はまるで環境に優しくない。弊社が開発したノード生産システムにより、自動車製造における資源消費とそれによって生じる汚染の低減に加え、少数チームのイノベーターによる大規模生産も可能になる。Blade が証明したように、デザインや性能面を犠牲にせず、自動車製造業にとって持続可能な道を開拓した。弊社の生産手法は、いずれ自動車製造におけるルネサンスとなるだろう。斬新かつエコフレンドリーな Blade のような車が、全世界の小規模生産施設で製造可能になる技術だからだ」。

Divergent Microfactories では、まず年産1万台を目指して「 Blade 」を限定生産する計画。それと並行して、同社ではこの生産技術のノウハウ普及も積極的に推進する予定だ。



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2015年6月22日月曜日

不要になった iPhone 旧機種がお洒落なデスクライトとして復活! 

米国ニューヨーク州発:ウクライナの工業デザイナー Ivan Zurba 氏は昨年、不要になった iPhone 旧機種をデスクライトに変えるユニークな3Dプリント作品を発表したが、ニューヨーク市に本拠を置く3Dプリントサービスのスタートアップ Kwambio は同氏とタイアップし、ユーザーが簡単にデザインをカスタマイズできる作品として売り出す。同社は優れたデザイナーによる個性的かつ高品質な3Dデザインデータを公開し、有償提供するサービスを来月から正式に稼働させる。

同社の Kate Kolambet 氏は次のように述べている。「弊社は来月、Kwambio プラットフォームをリリースする。ファッション、インテリア、ガジェット、アートの4部門でカスタマイズ自由な3Dプリント作品を 500 以上取り揃える。3Dプリンターを所有してなくても、3Dプリント作品をオンデマンド注文できるサービスだ」。

Zurba 氏がこの着想を得たのは、iPhone 内蔵ライトは明るく、買い替え時に旧機種をデスクライトとして再利用できるのでは、とひらめいたのがきっかけ。デザインは Apple らしさを重視したシンプルな流線型で、付属の USB 充電ケーブルも収納可能。iPhone 自体もそのまま使用できる。対応可能機種は iPhone 4 / 4S、5 / 5C。現行の6は新デザインとして現在開発中とのこと。

調査会社 Gartner によれば、2014 年に全世界で販売されたスマートフォンは 10 億台以上に達したという。これは大半が数年のうちに最新機種へ更新されることを意味し、とてつもない資源の無駄になる。このような旧機種を家庭内で再利用できれば、それに越したことはない。

また Kwambio は、「 Unique One 」というカスタマイズ可能な簡単操作の新型デスクトップ3Dプリンターも開発し、秋頃を目処に発売する計画。同機は3Dインターフェイスを搭載したオールインワン3Dプリンターで、プリント速度 300 mm/ sec、最大造形サイズは 300 mm x 300 mm x 250 mm。専用モバイルアプリからの遠隔操作もできるとしている。



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2015年6月21日日曜日

コミュニティーカレッジが3Dプリンティングコース開講へ

米国オハイオ州発:3Dプリント市場規模は昨年1年間で 35 % 増の 41 億ドルになったと言われ、製品設計および生産コスト低減にも貢献している。このような業界の急成長を受けて、クリーヴランド市のカヤホガ コミュニティーカレッジ( Tri-C )はこのほど、3Dプリンティングコースを履修課程に追加した。

同カレッジの「3Dデジタルデザイン / 3Dマニュファクチュアリング テクノロジー」は1年コース。同コースの履修資格は一般教育修了検定( GED )が必須、場合によっては Compass テストの英語と数学の評価も必要。

19 日には地元の3Dプリント関連企業がカンファレンスを開き、3Dプリンターの実演や、Local Mortors の世界初の3Dプリント EV 車「 Strati 」などが披露された。

同コース責任者の Alicia Booker 氏は次のように述べている。「3Dプリント関連職は多い。3Dプリントによる製造技術を身に付ければ医療業界へも、また他の製造分野の就職も可能になる」。

[ 注:米国のコミュニティーカレッジは2年制の短期大学 ]

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2015年6月20日土曜日

Organovo が株式希薄化 / 売出で 4000 万ドル超を調達か

米国カリフォルニア州発:サンディエゴ市に本拠を置く3Dバイオプリンティング Organovo Holdings, Inc.( NYSE:ONVO ) は現地時間6月 18 日、1株当たり引受価格 4.25 USD に希薄化した同社普通株式を売出したと発表した。今回の希薄化と売出で、同社は総額 4000 万ドル超の追加資金調達を見込む。

今回の売出で放出された同社普通株式は 9,425,000 株で、同時に引受会社が同条件で追加購入可能な 30 日間コールオプション権利付き普通株式も最大 1,413,750 株用意された。今回の売出は 23 日頃に完了する予定。

同社は今回の希薄化と売出で調達する 4000 万ドル超について、研究開発やライセンス / 新技術獲得費、および運転資金、設備投資に充てるとしている。

Organovo は4月、独製薬大手 Merck や化粧品の仏 L'Oreal とパートナー提携を結び、また3Dバイオプリントによる人工腎臓も発表している。2015 年3月末時点での同社保有現金は約 5000 万ドルであり、今回、株式の希薄化を実施してまで追加資金調達をした意図は不明だ。

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2015年6月15日月曜日

実用化も夢じゃない ?! 3Dプリント製潜水艇

イタリア発:3Dプリントという製造法は、従来の射出成形法より強度が劣るとされ、重要部品には不向きだとされている。

Martin Baumers 氏ら3Dプリントを熱狂的に支持する研究者有志グループは、「 Deep-Z 」と名づけた実験を数か月かけて実施してきた。目的は、「深海探査用デバイスを低予算の3Dプリントで作れるか?」。同氏らグループは先月、3Dプリントで製作したミニ潜水艇を最大水深 251 m のイゼーオ湖で実際に沈めてみた。

その結果、3Dプリント ミニ潜水艇とレゴの潜水夫、付属カメラと照明ハウジングは水面下 200 m まで潜水した後、1箇所の破損もなく無事帰還した。

このミニ潜水艇はレーザー焼結法によるナイロン樹脂製で、Baumers 氏によれば、「ナイロン樹脂は非常に強靭で、シビアな性能が要求される製品にも向いている」。同潜水艦の STL ファイルは全て公式サイト上からダウンロードできる。

ただ、これはまだ実用化に向けたほんの1歩に過ぎない。塩分を含む海中ではどうか、荒天時ではどうなのか。「3Dプリンタブル潜水ドローン」というのも、ひょっとしたらお目にかかることになるかもしれない。



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2015年6月14日日曜日

2017 年、「北のヴェネツィア」に3Dプリントロボット製の橋が出現する ?! 

オランダ発:首都アムステルダム市は数多くの運河が織りなす美しい景観で名高い。その運河には 1,280 もの橋が架かっており、現存最古の橋は 1648 年に架けられたものだという。

デザイナーの Joris Laarman 氏の事務所では、目下、前代未聞の壮大なプロジェクト実現に向けて準備を進めている。それは、3Dプリントロボットによるステンレススチール製の歩行可能な橋を運河に架けることだ。

Laarman 氏はこのプロジェクトのために MX3D という会社を設立し、6軸制御のロボット開発に取り組んでいる。このロボットは空中で自動的に金属部材と樹脂を繰り出しては順次溶接して3次元構造物を組み上げるという極めて斬新なもので、同氏は Acotech Automation BVAutodesk, Inc. の協力を仰ぐと共に、溶接ガス調達と溶接技術支援を仏 Air Liquide から受ける。

この新技術では、従来の積層造形の限界を超える構造物がほぼ自動で組み立てられるとしており、もしこの計画が成功すれば、インフラ建設手法を根本的に変える可能性もある( この新しい建造法は、発想的には3Dグルーペンで空中にオブジェクトを描くようにロボットが3D構造物を組み上げる、と言ったほうがより正確かもしれない )。

建造する橋は全長 24 フィート( 約 8.3 m )のステンレススチール製歩行者用橋で、手工芸を想起させる繊細なデザインのもの。使用されるステンレスはデルフト大学が開発した新しい部材。工法は至って簡単で、Laarman 氏曰く、「現場でロボットを起動させるだけで、後は全てロボット任せ。2か月後には橋が完成している」。計画では2年後の 2017 年、この3Dプリントロボットを数台用意してステンレス橋を建造する予定だ。

この画期的な工法による橋が架けられる場所がどこになるのかはまだ未定だが、早くもビジターセンターが9月頃にも設置されるという。

Laarman 氏は次のようにコメントしている。「アムステルダムという都市の歴史と未来のテクノロジーとを結びつける象徴として、古い運河に新しい橋を架けるというのは両者の最良の面が引き出せて、とても素晴らしいと思った。これは単に格好の宣伝になるというだけでなく、MX3D が何もない所から橋を造り出すことができれば、橋以外のありとあらゆる構造物も、従来工法では不可能なデザインで建造可能になる。3Dプリントロボットによるステンレス橋建造は、3Dプリンティングが大型構造物建造という領域についに足を踏み入れたことを証明することになるだろう」。





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2015年6月13日土曜日

ExOne の Q1 決算は 900 万ドルの赤字、株価も急落

米国ペンシルベニア州発:産業向け3Dプリンターベンダー大手 ExOne( NASDAQ:XONE )は現地時間6月 11 日、2015 年第1四半期決算を発表した。それによれば、7,700 万ドル( 0.53 USD / EPS )の損失を計上した。これを受けて、同日の時間外取引では同社の株価は 10 % 近くも急落した。

同社ではこの損失拡大の要因として、ドル高を挙げている。前年同期の損失額は 5,500 万ドル( 0,38 USD / EPS )だった。

決算発表によれば、同社3Dプリンター部門の第1四半期売上は 2,400 万ドルから 1,100 万ドルへと縮小したが、それ以外の売上は伸びて、4,900 万ドルから 5,700 万ドルの増収となった。

ExOne 全体での同期収益も、8,200 万ドルとしたアナリスト予測を 7% 下回り、6,800 万ドルだった。通貨差損は 8% だった。

ExOne の減益は、3Dプリント産業全体の苦戦を裏付けるものとなった。Stratasys Ltd.( NASDAQ:SSYS )も4月、投資家向けガイダンスで当初予測を下方修正した上で、営業費用および設備投資費用の早急な削減計画を発表している。同社株価は前年比 50 % の下落となっており、競合する 3D Systems( NASDAQ:DDD )の株価は前年比 60 % 以上もの急落となっており、2013 年に各社が経験した株価上昇による調達金額を帳消しにする結果に陥っている。

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2015年6月12日金曜日

3D Systems と e-NABLE がパートナー提携、新ブランド「 K-1」も発表

米国サウスカロライナ州発:3D Systems( NASDAQ:DDD )は現地時間6月 11 日、世界最大規模の3Dプリンタブル義肢提供コミュニティーネットワーク e-NABLE コミュニティー財団( ECF )と提携を結んだと発表した。

3D Systems と ECF は今後、4つの重要分野で協業することになる。具体的には 1). ユーザーガイダンス用ビデオチュートリアルを用意する 2). 3D Systems は ECF に技術上のアドバイスを提供する 3). 少なくとも4つの大学附属研究機関を ECF パートナーとして認定し、認定機関へ3Dプリンター / 3Dスキャナー、Touch 3D Stylus 等の同社製品を提供する 4). 3D Systems と ECF はラーニングキットの共同開発に当たる、となっている。また 3D Systems は同社製品「 Cube Pro 」、「 EKOCYCLE Cube 」等に最適化したデザイン仕様の新型3Dプリンタブル義手ブランド「 K-1 」も発表した。

この「 K-1 」は、今週末にザ・ディストリクト・オブ・コロンビア大学で開催される「 National Maker Faire 」でも披露され、ECF は Cube 3Dプリンターを使ったワークショップも開く。



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2015年6月11日木曜日

「赤毛のアン」の島にも3Dプリンターがやってきた

カナダ・プリンスエドワード島発:プリンスエドワードアイランド大学( UPEI )は同島初の3Dプリンターなどを揃えた3Dラボを学内に新設した。

「誰もが3Dプリント技術を知り、またそれに直接触れられる場所というのは、そうはない」と語るのは、デザインテクニシャン Jeff Bowser 氏。「ここには3Dプリンター、3Dスキャナー、レーザーカッター、CNC ミル等、普段は馴染みの薄いこれらの機械をたっぷり楽しめる」。

同氏によれば、現在、この3Dラボは学生のみが利用可能だが、数か月を目処に一般にも開放するとしている。

また同氏は、子供たちの3Dワークショップ開催を計画している。地元インベンターや事業主にとっては、これらの設備を活用しての試作製造も可能になる。

同ラボに納入されている3Dプリンターは 2,000 - 200,000 CAD の価格帯の製品。

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2015年6月9日火曜日

フルカラー3Dプリンター開発を目指す大学生

英国・ウェストヨークシャー州発:現在、フルカラー3Dプリント技術開発に取り組んでいる企業はいくつか存在し、結局日の目を見ずに潰えたプロジェクトもある。名門ブラッドフォード大学を今夏に卒業予定の同大製品デザイン科学生 Michael Hebda 氏は、独自の発想でフルカラーデスクトップ3Dプリンター開発を目指している。

同氏がフルカラー3Dプリンター開発を思いつくきっかけとなったのが、インターンとして配属された CAD / CAM 製品ベンダーで業務に従事していた時のこと。顧客から出る質問は決まって、「カラー出力ができるか?」というものだった。

Hebda 氏が開発中のデスクトップ3Dプリンターは、現時点では3色の ABS フィラメントを単体ノズルから同時出力することができる。この方式の利点は、単層内でも色を素早く切り替えられることだ。解像度は 0.15 mm、最大造形サイズは 300 x 300 x 300 mm 。現段階での造形速度は「手のひらサイズのオブジェクト」の場合、1時間以内だという。

ブラッドフォード大学側も、Hebda 氏の開発プロジェクトを全面的にサポートしている。今後が楽しみだ。

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2015年6月8日月曜日

英大学の研究者チームが世界初の高速量産型3Dプリンターを開発

英国・サウスヨークシャー州発:現在の産業向け3Dプリンターは主に少量ロットの試作用として使用される場合がほとんどだが、このほどシェフィールド大学研究者チームは、「従来の 100 倍高速で、3倍の大きさの製品を量産できる」3Dプリンターを開発した。

同大学製造エンジニアリング科教授 Neil Hopkinson 氏らのグループは、全英工学物理科学研究会議( EPSRC )から 100 万ポンドの資金援助を得て、「射出成形にも匹敵する高速・大量生産」を可能にする画期的な3Dプリンターだとしている。同氏らはこの3Dプリンター搭載の新技術のライセンス提供をベンダー向けに行い、2017-18 年にかけて市場投入してもらう計画だ。

Hopkinson 氏らグループの開発したこの3Dプリンターは、同氏がラフバラー大学在任中に特許を申請したハイスピード焼結法( HSS )という新技術がベースになっている。HSS の原理は、ポリマー樹脂パウダーの1層毎に赤外線を吸収する特殊インクを吹き付け、インクを吹き付けた層を赤外線の選択的照射で溶融させ、造形するというもの。この HSS3Dプリンターは最大で洗濯機ほどの大きさの製品を出力することが可能。出力速度は製品形状に左右されるものの、小型部品なら1秒もかからないとしている。

積層造形業界の年次リポートの発行元 Wohlers Associates, Inc によれば、全世界の3Dプリント関連製品およびサービス市場規模は 2013-14 年にかけて 35.2 % 増の 41 億ドルに達しているという。Gartner のアナリストは、「数年前と比べて、積層造形業界の成長は劇的だ」と評する。

英国政府も業界活性化を梃入れしている。昨年、英政府は1億 5400 万ポンドの財政支援を行っている。同時に、航空宇宙、自動車、医薬の各産業へ3Dプリント支援を行うための国立センターを今年中にコヴェントリー市に開設する計画だ。



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2015年6月7日日曜日

3Dバイオプリントが劇的に簡単になる? 新バイオインク「 CELLINK 」

スウェーデン発:今、医療業界で注目を集めているのは、3Dバイオプリンティング関連のトピックだ。Organovo や BioBots などは既に実際の人体組織が出力可能な3Dバイオプリンターを開発している

そんな中、イェーテボリに本拠を置くスタートアップ CELLINK は、市販の3Dバイオプリンター( 例えば、スイスの3Dバイオプリンターベンダー Regen HU など )で使用可能な汎用バイオインクを開発した。

従来の方式では、ポリカプロラクトン等の生体適合インクの足場材の上に細胞組織を含むハイドロゲルを重ねるために独立した2つのインクノズルが必要だったが、この「 CELLINK 」バイオインクは1本のカートリッジに統合され、インクノズルが1つしかなくても同時出力ができるとしている。また、3D細胞組織培養の試験用として単体でも使用できる。このため、より精度の求められる微細な組織の出力が、従来方式より高速に実行できる。

地元大学や整形外科医と協力して開発を進めている「 CELLINK 」が出力できるのは軟骨組織で、現時点では新薬試験やバイオプリンティング試験用途として主に使用されている。現段階ではまだ技術的に困難だが、同社は皮膚組織の出力可能なバイオインク開発に着手しているという。

同社共同設立者 Erik Gatenholm 氏は次のように述べている。「3Dバイオプリンティングの現状は複雑になり過ぎており、好ましくないと思った。バイオプリンティングはこれからの医療の姿であり、我々はこの問題に今、取り組むべきだと考えた

「 CELLINK 」の販売価格は3ml カートリッジが 99.00 USD、10 ml カートリッジが 199 USD からとなっている。

このような3Dバイオプリンティングは、将来、人体臓器そのもののプリントを可能にするかもしれない。もしそうなれば臓器移植も不要になり、ただラボで3Dバイオプリントするだけで済むようになる。これは低リスクで患者の生命が救える事でもあり、その恩恵は計り知れない。

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2015年6月6日土曜日

Duralex、ピカルディ タンブラー+3Dプリントで70 周年のお祝い

フランス発:パリ市内に本拠を置く 5.5 designstudio は、今年創業 70 周年を迎えた老舗グラスメーカー Duralex 製品と様々な用途に応じた3Dプリントパーツを組み合わせた記念デザイングッズを同社にて展示している( 6月6日まで、営業時間 PM 12-7 )。

ベースとなっているのは Duralex の「ピカルディ タンブラー」。これに、コバルトブルーの3Dプリント樹脂パーツを取り付け、同社のタンブラーグラスを万能容器へと変身させる趣向。互いに連結可能なコネクターも用意されており、キャンディー入れ、爪楊枝入れ、鳥の餌台、鉛筆削り、灰皿、砂時計、けん玉、コマ、パレット、ランプ、コーヒーフィルターなど、全部で 70 通りの用途に使用できる[ アイディアしだいでは、もっと増える ]。

Duralex 製品について、5.5 designstudio 所属デザイナー Jean-Sébastien Blanc 氏は次のように評する。「Duralex グラス製品は我々が製品設計の際に考える、最も基本的なイロハそのものだ。時代を超えた統一された製品デザインに、ムダや不自然さの一切ないデザインコンセプト。機能性が全てであり、それが Duralex 製品に美しさを生み出している」。

一連の3Dプリント記念デザイングッズは今秋、Boutique Centre Pompindou サイトにて販売される。

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2015年6月2日火曜日

子どもたちが3Dプリントで制作した 19 世紀の立体市街模型

ノルウェー発:ベルゲン市の小高い丘陵に建つ小中一貫校 Rothaugen skole の8年生達は、同国の歴史にとって重要な 1814 年当時のベルゲン市街の様子を3Dプリントで制作した立体模型として再現する試みに挑んだ。1814 年は現ノルウェー憲法が初めて公布された年として同国の歴史上極めて重要な年であり、公布日5月 17 日は国民の祝日に制定されている。同憲法は欧州最古の民主的な現行憲法であり、また成文憲法としては世界で2番目に古い。

生徒達はまず図書館に通って当時の文献の記述や写真を探し出した後、直感的に3Dモデルデータが作成できる SketchUp を使用して3Dデータを作成し、それを基に デスクトップ3Dプリンター Ultimaker で実際の立体模型を出力した。

「建物1つプリントするだけでもとても時間がかかり、だいたい1時間半から3時間くらいかかった。班ごとに1つの建物が割り当てられ、クラス全体で 19 の建物を出力した」と、この課題に取り組んだ生徒の1人は言う。

今月、生徒達はその成果をベルゲン市図書館で保護者や市民に披露した。ただ、この 1814 年当時のベルゲン市街立体模型図はまだ完成途上であり、生徒達は次年度のクラスにも立体模型図制作を引き継ぎ完成させてもらいたいと希望している。