2016年1月10日日曜日

世界初の「音声ナビ」搭載の低価格デスクトップ FDM3Dプリンター「 FabPod 」

日本発:産業向け金属3Dプリンター市場は活況を呈しているものの、一般コンシューマー向け3Dプリンター市場に関しては売上低迷が続き、昨年は MakerBot のレイオフや 3D Systems の「 Cube 」生産打ち切りなども報じられている。そんな中、近年 STEM( 科学、技術、工学、数学 )教育部門の急伸が注目されている。

Bonsai Lab, Inc. はその STEM 市場に特化した新型デスクトップ FDM3Dプリンター「 FabPod [ TM ] 」を「 CES 2016 」に出品した。4月頃の販売開始を予定しており、販売予定価格は 500 USD 以内。「 FabPod 」のハード面は国内の THK、Minebea 等大手部品メーカーから支援と部品供給を受けて生産される。

積層ピッチ等詳細は不明だが、同社によれば3Dプリントソフトとしてゲームエンジンとして使用される「 Unity 」UI を採用した「 FabPod UI 」を開発、また「音声ナビゲーション」機能も世界で初めて搭載した。STEM 市場向け既存製品には耐久性、安全性、ユーザービリティに優れた高性能の3Dプリンターが求められており、同社は「 FabPod 」でこうした STEM 市場の声を反映させ、「壊れにくく安全」な日本製品ならではの特徴を前面に押し出している。STEM 市場はオバマ政権がメイカーズスペース設置等に 10 億米ドルの財政支援を実施しており、今後も市場の拡大が予想されている。

「 FabPod UI 」は「イメージベースドライティング( IBL )」と呼ばれる最新3DCG 技術の1つ。同社がゲーム開発の Interactive Laboratories と共同開発したもので、ユーザーは仮想体験的にゲーム感覚で3Dモデリングが可能だとしている。このソフトウェアの利点は素早い更新が可能な点で、今後は Microsoft の HoloLens、Oculus VR の Oculus Rift にも順次対応し、「 FabPod UI 」に統合する予定だ。

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