2016年1月11日月曜日

Mcor の「紙」ベース3Dプリンターにフルカラーエントリーモデル「 Mcor ARKe 」が登場

アイルランド・ラウス州発:3Dプリンタースタートアップ Mcor Technologies Ltd は「 CES 2016 」で、デスクトップ型エントリーモデルとしては世界初となるフルカラー出力可能な新型3Dプリンター「 Mcor ARKe 」を発表した[ 同製品は「 CES 2016 Best of Innovation Awards 」も受賞した。今年度の CES は昨年の 375 社を上回り、前記事の Bonsai Lab を始めとするスタートアップ約 500 社が出展した ]。

「 Mcor ARKe 」は同社個人コンシューマー向け機種として初めてフルカラー出力を実現した。フルカラー出力は産業向け先行機種「 Mcor IRIS 」と同様、同社が独自開発した Selective Deposition Lamination テクノロジーを搭載し、レター / A4サイズ用紙を水溶性固着剤で積層すると同時に目的の形状に切断して造形する。先行機種同様にエコフレンドリー仕様で使用する素材および出力物共に無害かつ再生利用可能な点も大きなメリットだ。

紙素材を積層するため解像度も高く、一般の2Dプリンターより高精細な解像度 4800 x 2400 dpi を実現している。合わせて高速化も図り、プリント速度も従来機種の4倍になった。

同社共同設立者で現 CEO Conor MacCormack 博士は次のように述べている。「弊社の使命は全てのオフィス、教室、そして家庭に3Dプリンターを普及させることだ。ARKe はそのための一歩を大きく踏み出した。この製品のリリースは弊社にとっても業界にとっても今後を左右する決定的瞬間だと言える。Apple にとっての iPhone、Boeing にとっての 747 型のようなものだ。この破壊的一歩により、3Dプリント業界に革新を起こし、3Dプリント技術がとりわけ教育分野、クリエイティブプロフェッショナル分野に広範な導入を促進させることになるだろう」。同社は 2014 年に独 PE ファンドから 660 万ユーロの融資も受けている。

「 Mcor ARKe 」の主な仕様:

X, Y, Z 軸解像度:0.1 mm 
カラー技術:Photorealistic HD Colour
X, Y 軸:4800 x 2400 DPI、Z 軸:254 DPI ( 50GSM 用紙は最大 508 DPI )
最大造形サイズ:240 mm x 205 mm x 125 mm 
対応素材:レター / A4 用紙
電源:350W, 240v 50Hz / 120v 60Hz
対応ファイル:STL、OBJ、VRML、DAE、3MF
ハードウェア要件:8GB メモリー / 100 GB HDD スペース、1GB グラフィックメメモリー
ネットワーク:イーサネット、USB、Wi-Fi
オペレーティングシステム:
64bit Windows 7、Windows 8、Windows 10 / OS X Yosemite
CE、UL 準拠
システムソフトウェア:Mcor Orange
Office 互換

同社によれば「 Mcor ARKe 」には既に 2,500 件を超える先行予約が入っているという。販売開始は今年第2四半期頃を予定している。販売予定価格は 5,995 USD。



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