2016年2月28日日曜日

21 種類の金属素材を同時に使用可能な新しい高速金属3Dプリンターを開発

米国ペンシルベニア州発:ボストン市内に本拠を置くスタートアップ New Valence Robotics Corporation( NVBOTS )は現地時間 2 月 25 日、21 種類の異なる金属素材を同時に組み合わせ可能な新しい高速金属3Dプリンターの試作機を開発したと発表した。

同社 CEO の AJ Perez 氏によると、この新しい金属3Dプリンターは同社の R & D 部門 NVLABS が開発したもので、従来の SLS 方式の約 10 倍という超高速での3Dプリントが可能だという。アルミ、銀、錫、チタン、ジルコニウム、ステンレス合金、ニッケル銅合金を含む 21 の金属素材に対応する。

この新型金属3Dプリンター現段階では比較的小型部品の製造用に限定されているが、Perez 氏によると金型成型方式の代替手段として活用可能で、高剛性だが重い金属部材と軽量だが剛性に劣る金属部材とを組み合わせて新製品を製造する用途への使用に最適だとしている。

従来の金属3Dプリントでは高温環境が必要であり、これが個人向けを含む市場規模拡大を阻む要因にもなっていた。今回同社が開発した新方式では、ワイヤ状の金属素材を電熱で溶融させ、同時に高精密溶接を行う手法を採用している。

開発した新型金属3Dプリンターはまだプレアルファ機段階で、出力されたオブジェクトを見ると FDM 型3Dプリンターの金属版のような印象。金属3Dプリンター本体についてはまだ詳細は不明だが、同社と NVLABS では現在、アルファテスター参加企業を募集している。

参照元記事1
参照元記事2