2016年2月7日日曜日

多層プリント基板も製造可能な3Dプリンター「 DragonFly 2020 」

米国テキサス州 / イスラエル発:3Dプリント技術開発の Nano Dimension Ltd. ( OTCQX:NNDMY )は 1 月 31 日 -2 月 3 日にかけて開催された「 SOLIDWORKS World 2016 」のパートナーパビリオンにおいて、プリント基板( PCB )試作品製造用3Dプリンター「 DragonFly 2020 」を披露した。同展示会場には Nano Dimension の他に、 100 社以上の SOLIDWORKS 取引先企業が出展した。

Nano Dimension は 2012 年に設立され、最新ナノテクノロジーベースの導電 / 誘電インク製造と3Dプリンター開発を行っている。

同社によると、「 DragonFly 2020 」は 1 台で完結する世界初の PCB 製造専用3Dプリンター。多層基板製造を外部委託する代わりに社内で数時間で試作でき、また完成品は完全動作可能ですぐに試用することができるとしている。同機は専用の AgCite 導電ナノインクおよび誘電ナノインクを使用する。

「 DragonFly 2020 」は極めて高精度な3軸インクジェット堆積システムが搭載され、PCB 産業ではデファクトスタンダードのファイルフォーマット形式の Gerber Format に対応した専用ソフトウェアで制御される。また本体サイズも場所を取らないコンパクト設計となっている。

現在、PCB 製造で主流なのは切削方式による多数の工程に分かれた製造法で、材料 / 労働集約型でコストも時間もかかり、外部発注するケースが多い。同社によると「 DragonFly 2020 」を導入すれば 、PCB 製造の各現場において従来方式では不可能だった新しい回路形状もその場で検討することができるようになるという。

同社は「 DragonFly 2020 」の出荷時期を今年終わり頃としているが、AgCite 導電ナノインクの販売は今月から開始している。

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