2016年2月20日土曜日

「アイスマン」の精巧な実物大3Dプリントレプリカを製作

ベルギー / 米国発:Materialise NV ( NASDAQ:MTLS )と米国人パレオアーティスト Gary Staab 氏はこのほど、1991 年にイタリア - オーストリア国境付近のエッツ渓谷の氷河から発見された青銅器時代人「アイスマン・エッツィー」の精巧な実物大3Dプリントレプリカを完成させ、その作業を追うドキュメンタリー番組が現地時間 2 月 17 日夜に PBS ネットワークで放映された。

今回の「アイスマン」レプリカ製作は Materialise, USA 社長 Bryan Crutchfield 氏を含む医療3D技術専門家と Staab 氏との共同プロジェクトとして実現した。まずミイラ本体の豊富な CT スキャンデータから 2,000 枚以上のスライスデータを作成し、それらを基に大型 SLS 3Dプリンターで出力された。その後 Staab 氏が画像を基に本物と見間違えるほど精巧に細部を再現した。アイスマンの身長は 165 cm ある。

「アイスマン」には肋骨の一部などが欠損しており、Crutchfield 氏と Staab 氏は残存部分の CT スキャンなどから3次元データを取り込んで復元に当たった。

Staab 氏は次のように述べた。「 Materialise の行ったスキャンデータのおかげで素晴らしく精密な3Dプリント作品だった。私はそのレプリカに本物と瓜二つに最終仕上げを施すことができた」。同氏と Materialise のコラボはこれで2度目で、両者最初の共同プロジェクトは 5 年前、有名なツタンカーメン王のミイラの3Dプリントレプリカ製作の時だった。

「アイスマン・エッツィー」は今から約 5,300 年前に死亡したと推定されている。死因については殺人説を含む仮説が幾つか提示されているが、真相はいまだ不明。2012 年に初めて完全解凍されて徹底的な調査が行われた。現在ミイラはボルツァーノ県立考古学博物館に所蔵されている。



参照元記事1
参照元記事2