2016年3月19日土曜日

ISS に向けて2代目3Dプリンターが打ち上げへ

米国フロリダ州発:米航空宇宙局( NASA )は Orbital ATK Inc. の ISS 無人宇宙補給船 Cygnus を現地時間 3 月 22 日午後 11 時 5 分、改良型微小重力対応積層造形設備( AFM )を含む実験資材および乗組員補給品、マイクロサット等約 3.5 トンの物資を搭載してケープカナベラル空軍基地第41複合発射施設( SLC-41 )から打ち上げると発表した。

ISS には 2014 年 11 月に初代 AFM 「 Zero-G 」が設置され、地上からの3Dデータ送信や指示を受けて工具や補修部品等を製作する実証実験が行われてきたが、同設備は今回 ISS に搬入される2代目 AFM に全面的に更新され、恒久的設備になる。

2代目 AFM の製作は初代と同じ Made In Space, Inc. が担当。初代設備の2倍の大きさがあり、強化プラスチックを始め加工可能なサーモプラスチックの範囲も増えた。

同無人補給船には ISS 用3Dプリンターの他に、ヤモリにヒントを得た剛毛状突起に微小電流を流して密着する実験装置「 Gecko 」や、地球に突入する直前の隕石から発する微粒子の化学的 / 物理的特性を高解像度で撮影、解析する「 Meteor 」、月や小惑星上の表土の微小重力空間における特性を調査する「 Strata-1 」などのプロジェクト装置が積み込まれる。

また ISS への積み荷搬入後、同無人補給船には廃棄物が積載され、発火実験にも使用される(「 Saffire-1 」プロジェクト )。無重力空間上で火炎がどのような燃え方をするかを確認するための実験で、このような実験を宇宙空間で実施するのは今回が初の試みとなる。

同無人補給船は United Launch Alliance( ULA )の「 Atlas V 」ロケットで打ち上げられる。同ロケット発射予備日は翌 23 日に設定されている。

参照元記事1
参照元記事2