2016年5月14日土曜日

ローマ教皇、高校生グループの製作したリサイクル3Dプリントシステムを祝福

バチカン市国発:現地時間 5 月 11 日、ローマカトリックの Francis 教皇はアフリカ向けに送られる3Dプリンターと、同プリンターを製作した高校生グループに祝福を与えた。

この3Dプリンターを製作したのはローマ市にあるイエズス会が運営する技術系高校 Massimiliano Massimo Institute の 15 - 17歳の生徒および同校が開講した3Dプリント講座を受講した小学生で、ローマ教皇に面会したのはこのうちの 15 名の生徒たち。彼らはアフリカにいる手や足を失った子供たちのために自分たちが作った3Dプリンターを送り、義肢製作に役立ててもらいたいと考え、Crowd4Africa というクラウドファンディングプロジェクトを立ち上げた。

生徒たちのこのクラウドファンディングキャンペーンは大学教授や3Dプリンタブル製品による安価な生物医学技術の振興団体 Open BioMedical Initiative からも後援を受けた。生徒たちの製作した3Dプリンターを含む3Dプリントシステム「 Mini Factory 」2セットはウガンダおよびコンゴへと送られる。現地で3Dプリントで出力した場合、これまでの義肢購入費用の約 30 分の 1 ほどで済むという。

また、この義肢製作用3Dプリントシステムの優れた点は、廃品利用可能な仕様となっていることだ。同システム2セットは3機の3Dプリンター、ペレットシュレッダー、エクストルーダー、2機の PC、手引書と予備部品から構成されている。うまく行けば、現地で出たプラスチックごみを再生利用して義肢が製作可能になる。

教皇はこの3Dプリントシステムで実際に出力された義肢製品も祝福し、また生徒たちの成果に感銘を受けていた。教皇は生徒たちともにこやかに写真に収まったりした。

国連報告によると、全世界で 2,000 万人もの人々が人工装具を必要としているが、現状ではたった 2 % しか行き渡っていないという。



参照元記事1
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