2016年7月30日土曜日

IDC Japan、3Dプリント国内市場の最新予測を発表

日本発:IT 関連調査会社 IDC Japan はこのほど、3Dプリンティング国内市場の 2013 - 2015 年の実績および 2016 - 2020年の予測を発表した。

それによると、昨年度の3Dプリンティング国内市場における総売上額は前年比 4.4 % 増の 344 億 8,600 万円で、4 年後の 2020 年には同市場規模が 700 億円超に達する見込みだという。2015 - 2020 年の年間平均成長率( CAGR )は 15.3 % で、これは市場全体の規模がほぼ 2 倍になることを示唆する。

だが、昨年度の国内向けデスクトップ3Dプリンター総出荷台数は前年比 19.3 % 減の 6,300 台に留まり、総売上額も前年比 40.9 % 減の 9 億 2,500 万円であり、市場規模は縮小した。同社では、当初のブームが去り、3Dプリントの技術上の限界に対する失望感などから売上が落ち込んだためだと見ており、この傾向は今後も続くだろうと予測する。2020 年度のデスクトップ3Dプリンター出荷台数は、CAGR ベースで 10.2 % 減の 3,700 台にまで落ち込むと予想している。

この失望感はデスクトップ型に留まらず高価格帯の産業向け製品市場にも影響を与えている。プロフェッショナル仕様3Dプリンター総販売額は前年比 31.8 % 減の 131 億 8,600 万円で、総出荷台数も前年比 23.5 % 減の 1,600 台だった。ただしこの数値は 2014 年以前に購入したアーリーアダプター層の大半が更新を見送った事実も反映されているという。同社は、今後の同市場は縮小傾向から増加に転じると見込んでおり、同市場の総売上額は 2020 年までに 8 % 増の 193 億 9,000 万円に達すると予想している。

参照元記事