2016年9月3日土曜日

3Dバイオプリントで骨を再生する新技術を開発

アイルランド発:ダブリン大学トリニティカレッジおよび 先端素材 / 生体工学研究所( AMBER )はこのほど、骨組織を再生可能な新しいバイオプリント技術を開発した。同チームの論文は学術誌 Advanced Healthcare Materials 電子版で公開されている。

同大学教授 Daniel Kelly 氏率いる開発チームによると、バイオ素材と幹細胞の複合素材による3Dプリントで発達途上の軟骨組織テンプレートを作成し、失われた部位と同じ形状の骨を再生するもので、組織移植後は血管が成長し、完全に機能する骨組織になるという。

同チームによると、頭蓋、顎、脊柱といった部位や、腰や膝の整形外科手術といった分野に応用できるとし、従来の自家骨移植、あるいは第三者のドナーから骨組織の一部を採取して移植する手法の代替手段として期待を寄せる。また新方式では従来の移植法に付き物だった合併症のリスクもない。

全世界では毎年、200 万人以上もの人が腫瘍摘出、感染症、外傷、先天性奇形などの理由で骨移植が必要と言われている。

参照元記事