2016年11月7日月曜日

Aether、スタンフォード大学研究拠点と新型バイオ3Dプリンター共同開発で提携を発表

米国カリフォルニア州発:バイオ3Dプリンタースタートアップ Aether は現地時間 11 月 2 日、スタンフォード大学癌 / ナノテクノロジー研究拠点( CCNE-TD )とバイオ3Dプリント関連の研究開発提携を結んだと発表した。

同社によると、新開発のバイオ3Dプリンターのベータ試験機「 Aether 1 」を CCNE-TD に提供し、CCNE-TD 側はこのベータ機を使用してコンピューターシミュレーション上に仮想的に作成した細胞、組織、器官で行ったシミュレーション内容をバイオ3Dプリントした等価物と比較することで結果を検証するという。

「 Aether 1 」は FDM/ FFF 方式で、最大 2 基までのエクストルーダー / ホットエンドおよび 8本までのシリンジ型エクストルーダー、さらに 14 基までの滴下式のドロップレットジェットエクストルーダーに対応する独自開発のモジュラー方式を採用している( 特許申請中 )。同機は単一プリント作業でこれらのプリント機構を同時に組み合わせてバイオプリントを行う。モジュラー方式なので必要に応じて CNC ドリル、顕微鏡などのパーツに交換可能な仕様となっており、電子回路基板の3Dプリントも可能。キャリブレーションやプリントベッド高さ調節も全て自動で行う。筐体は密閉式で、外装はアルマイト仕上げ。ベータ版のため、今後も仕様変更が予定されている。

同社によると、「 Aether 1 」の販売予定価格は 9,000 米ドルだが、従来数百万ドル台のバイオ3Dプリンターが行っていたのとほぼ同等のバイオファブリケーションが可能だとしている。同社と CCNE-TD は、今後このようなバイオ3Dプリント技術が発展を遂げれば、これまでは不可避だった動物実験の全廃も可能になるだろうと期待する。

参照元記事1.
参照元記事2.