2017年2月18日土曜日

学生らが3Dプリンターから出るプラスチックごみの完全リサイクルへ

米国カリフォルニア州発:3Dプリンターを本格導入してから約 10 年が経過したカリフォルニア大学バークレー校( UC Berkeley )には現在、100 基以上の各種3Dプリンターが学内にあり、今後も増設されることになっている。学内の3Dプリンター数が増えれば当然廃棄プラスチック量も比例して増え、同大学によればこうしたプラスチックごみの年間発生総量は 270 kg 以上にもなるという。

同大学機械工学科 Nicole Panditi、環境科学科 Scott Silva および同大博士課程に在籍する Mickey Clemon の 3 氏はこの問題を解決すべく、「3Dプリンターフィラメント再生利用プロジェクト」を立ち上げた。同プロジェクトは学内の3Dプリンターから廃棄される大量のプラスチックごみを収集・分解し、加熱して再びフィラメント化して完全循環利用を目指すというもの。 Panditi 氏によれば、過去にも個別に再生利用する事例はあったが、全学規模での廃棄フィラメント再生利用プロジェクトは今回が初めての試みだという。

Panditi 氏らの学生グループのプロジェクトは同大学で省資源 / 再生利用を推進する Cal Zero Waste の全面的協力を受けている。Cal Zero Waste は 2020 年までに全学でごみ排出ゼロを目標に掲げる。

Panditi 氏らによると現在、廃棄プラスチック分解に使用しているのが家庭用ブレンダーのため、同大学クラウドファンディングサイト上で 5,000 米ドル相当のプラスチック分解機および必要機材を調達したいとしている。

同大学ではこれまでに3Dプリントを活用して合短指症の 8 歳の少女のための義手開発や、食品腐敗センサー付き「スマートキャップ」、大規模セメント構造物などの製作も行っている。




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