2018年2月10日土曜日

ブリストル大研究者が3Dスキャン調査で「年下の女性のミイラ」をネフェルティティと特定

英国発:ブリストル大学の考古学研究者らはこのほど、19 世紀末にエジプトの「王家の谷」で発見された「年下の女性のミイラ」が第 18 王朝のファラオ、アクエンアテン( Akhenaten )の妻ネフェルティティ( Nefertiti )の可能性があると発表した。

この「若い女性のミイラ」は 1898 年、仏人考古学者ロレ( Victor Loret )が「王家の谷」で発掘した「KV 35」と呼ばれるアメンホテプ2世( Amenhotep II )の墓所内部で発見した複数のミイラのうちの 1 体で、長年、その出自が謎とされてきたもの。同博士らのグループはエジプト考古省から許可を受けて同ミイラを保護ケースから取り出して3Dハンディスキャナーで顔を3次元マッピング。解析した結果現れた顔は、古来から伝えられてきたネフェルティティの顔の特徴と見事一致したという。

同大エジプト学者 Aidan Dodson 博士は3Dスキャン調査に基づく「年下の女性」ミイラのデジタル複顔を行い、2005 年にツタンカーメン王( Tutankhamun / Tutankhamen )の顔を復元した復元彫刻家 Elisabeth Daynès 氏によってその顔が甦った。

Dodson 博士の話「これは驚くべきことだ。最新の DNA 鑑定データと突き合わせると、この『年下の女性』のミイラはネフェルティティ王妃以外に考えられない」。

今回の成果をまとめた番組のプレゼンターを務める Josh Gates 氏も博士に同意する。「顔の骨格構造や特徴など、古代に彼女について書かれた記録と矛盾がない。私もこれがネフェルティティの真実の顔だと信じている」。

3Dスキャンデータから生前の顔を復元したのは仏人彫刻家の Elisabeth Daynès 氏。同氏は 2005 年、ツタンカーメン王の顔を復元したことでも知られる。今回の複顔と胸像製作には述べ 500 時間かかり、さらに Dior 所属デザイナーによるハンドメイドの装身具で飾られた。Josh Gates 氏の番組 Expedition Unknown は全2回シリーズで、Travel Channel で米東部時間の 2 月 14 日に放映される。




参照元記事